淡々とトイレ掃除をしている映画で、国際的な賞を貰ったらしいので、渋いなと思って観に行ったのです。しみじみしようと観に行ったらなんとびっくり!テンション上がりまくり!ロック映画でした!
音楽が凄い!夜明け前の出勤で車を走らせながらアニマルズ『朝日のあたる家』でノックアウト!その後もオーティスレディング『ドッグオブザベイ』、ストーンズ『スリーピーシティ』ヴァンモリソン『ブラウンアイドガール』などそれだけでも凄いのに、パティスミス、ルーリード キンクスなど、ピンポイント攻撃の連射で目眩しました!なんでここまで私のフェイバリットソングが続くのか?テンション上がると共に泣けてきました。こんなところで、今俺は世界と繋がっていた!
淡々とトイレ掃除をする風景と巨大な東京の風景、ささやかな出会いや楽しみ、そして過去を背負い今を懸命に生きようとする人たちの風景。
肉体労働ばかりに明け暮れていた我が東京時代が、我が魂だと自分にハッタリかけていた音楽と共に蘇り、流石に涙が溢れました。
調べてみると監督は『パリ テキサス』のヴィムヴェンダーズということで、なるほどと思いました。
役者の力が凄い、役所広司。ラストは、クセのあるニーナシモンの曲が流れる中、車を運転しながら笑いそして泣く姿、我が事のように泣けました。